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WHの防衛
WHはその出入り口が不定であるという性質上、LowやNullで起こるような、PvPを企図したフリート同士の遭遇戦というものはなかなか発生しません。
よく起こる戦闘は大きく2パターンに分けることができ、一つは「ラッティングや採掘等をしている非PvP艦に対する襲撃」、もう一つは「建造物の破壊を企図した侵攻」です。
ここでは後者の「建造物の破壊を企図した侵攻」について、如何にして防衛するかを解説していきます。
概要
WH内の建造物を攻撃する際、単純に嫌がらせなどの場合もありますが、多くの場合、入植して金策拠点にするなどのために現在の住民を排除すること(Eviction)、あるいは貯め込んだ資産を奪取することが目的となっています。
であれば、侵攻する側としてはLow/Nullのローミングフリートのように「戦闘すること」自体を目的としているわけではないため、確実に建造物を破壊することを第一目標として行動するのが普通です。
WH侵攻の基本的な流れは以下のようになります。
- クラス、惑星構成や固定穴などが理想的なWHを見つけた場合、もしくはキルボード情報からカモと思われるWH住民を見つけた場合、スカウトを潜入させる。
- 住民の行動パターンや保有する戦力などを把握する。
- (クラス5以上)可能であれば、住民が活動していないタイミングを見計らってDNなどのキャピタル艦を潜入させる。
- 橋頭堡として建造物を設置する。(ここから原住民に気づかれる)
- BS等の大型艦船を搬入する。
- 住民の建造物に攻撃を加える。
- 敵増援が入ってこないようホールコントロールを行う。
- リインフォース明けの建造物を攻撃し破壊する。
WH防衛とはつまるところ、これらを如何にして阻止していくかということになります。
キルボードを良好に保つ
コープやアライアンスの戦力を測る第一の指標は何と言ってもキルボードなので、これが良好に保たれている、すなわちキルが多くロスが少なくなっていればそれだけの戦闘力を持っていると判断され、侵攻の標的にされる可能性がある程度抑えられます。
逆に、普段から金策中の襲撃を察知あるいは対処できずロスばかり積み重ねていると、侵攻される危険性は跳ね上がります。
十分な戦力をWH内に貯蔵する
戦時平時問わず、WH外から大量の物資を一気に補給することは基本的に難しいです。特に質量の大きいBSクラスの大型艦は短時間で多数搬入することが困難なので、防衛戦力としてBSクラスを使用するドクトリンを制定している場合は平時から搬入・整備しておく必要があります。
進入ルートとなるWHの質量限界の観点から、防衛の際にパイロットのみを招集し内部に保有している艦船のみで戦うという選択肢を取らざるを得ないかもしれません。DPSのみならず、Logiやタックラーなどのサポート艦も整備しておく必要もあるでしょう。
Fortizar以上の建造物を保有している場合、侵攻側もそれなりの戦力を投入してくることが予想されるので、キャピタル艦を整備することも重要です。適切にFitされたBS艦隊がFAX数隻の支援を受ければサブキャピタル艦隊で突破することは困難になり、DNがあれば侵攻側の建造物を排除することが容易になります。C5であれば外部からキャピタル艦を持ち込めるので、防衛側もそれに対抗できるよう多数のDNを保持しておく必要があるのは言うまでもありません。
平時からWH内を哨戒する
短時間に多数の大型艦船をWH内に進入させられないのは侵攻側も同じであり、ある程度大規模なフリートを動員するならば侵攻側も集結地点としての建造物が必要になります。
建造物の設置完了にはある程度時間が必要であるため、設置を早期に察知し建造物が脆弱なうちに破壊して侵攻の意図を挫くことができるよう、平時から敵性建造物が設置されていないかWH内を哨戒しておく必要があります。
自分たちが保有する建造物を撃たれてから初めて侵攻に気づくのでは遅いです。
常に一定以上のパイロットを常駐させる
また、敵勢力によるホールコントロールが始まると、外部からの進入は非常に困難になります。
そのため、これに対処できるのはWH内にいる人員のみとなります。敵のホールコントロールを阻止し、WH外部からの増援を呼び込むことができなければ、防衛はまず失敗します。
スカウトキャラを多数育成する
WHでの戦闘では、スカウトキャラが多数必要になります。これは戦時になってから確保できるものではありません。
WH内のシグネチャ監視、穴監視による侵入者の察知、進入経路の確保、敵勢力の動向の把握など出番は多岐に及びます。いればいるほど役に立ちます。
WHはローカルリストが機能しないという仕様上、敵の情報を集めるにはスカウトを活用するしかありません。
Hole Control
ホールコントロールとは、「自分たちだけがそのWHへの進入経路を知っていて、敵はそれを知らない状態にする」ことです。
こうすることで、自分たちは自由に増援を呼び込むことができ、敵は増援を呼び込めなくなります。外にどれだけ味方がいようと、進入経路がわからなければどうにもなりません。また、
これを実現するには以下の手順を取ります。
- 固定穴及び突発穴の穴つぶしを行い、既存の進入経路を消失させる。
- 新たに発生した固定穴からの探索を先んじて行い、進入経路を確保する。
- 新たに発生した固定穴をゲートキャンプし、敵勢力の経路探索を阻止する。
- 敵勢力が経路探索のためにWHから探索艦を出した場合、穴つぶしを行う。
ホールコントロールを阻止する手段は単純に、WH内にいる戦力でゲートキャンプを崩し、進入経路を探索し確保するということになります。
逆に言うならば、ゲートキャンプを破る事ができない場合、ホールコントロールを阻止することはできません。こちらは増援を呼べないまま、敵には増援を呼び込まれ続け、そのまま負けます。
つまり、どちらかがホールコントロールを維持していれば、WH内で艦隊決戦を起こすこと自体が不可能になります。
先述の通り、侵攻側が建造物の排除を第一目標として行動している場合、まずこのホールコントロールを維持しようとするのが普通です。上述の「十分な戦力をWH内に貯蔵する」「常に一定以上のパイロットを常駐させる」「スカウトキャラを多数育成する」はいずれもホールコントロールされることを阻止するための対策です。
端的に言えば、ホールコントロールを阻止することがWH防衛の要点だということです。